人を育てる 第88回 [2004/09/16]

 「好かれ中毒」「愛され中毒」

 「良い子」は自分はそのままでは好かれない人であると言うイメイジを持っているから、無限に人に好かれようとする。
実際の自分は愛されるに値しない人であると感じているから、無限に愛されようとする。

 そして愛されたり、尊敬されたりすることで自分を守ろうとしている。すると、どうしても実際の自分の願望を裏切ることになる。
そしてその行為が行き過ぎる。「好かれ中毒」「愛され中毒」「尊敬され中毒」になてしまう。
「好かれ中毒」「愛され中毒」「尊敬され中毒」は他の中毒と同じようにいつも不安である。

 アルコール中毒がいつもアルコールを飲んでいないと不安になるようにこれらの中毒患者もいつも愛されていないと不安なのである。
麻薬中毒患者が麻薬を得るために体を売るように「愛され中毒」「尊敬され中毒」も
それらを得るために自分の心も体も売ってしまう。その結果が自己不確実感なのである。

 麻薬中毒患者がどんなに麻薬をのんでも結局は救われないように
「好かれ中毒」「愛され中毒」「尊敬され中毒」もどんなに好かれ尊敬されても救われない。
そして麻薬中毒患者が麻薬が切れると生きていかれないように
「好かれ中毒」「愛され中毒」「尊敬され中毒」も愛や尊敬を失うと生きていかれないような気持ちになる。

 だからこそ病気になるまで無理をして「良い子」を演じるのである。



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加藤諦三、加藤諦三研究室