人を育てる 第61回 [2004/01/17]

「良い子」は本当の友達がいない。(2)

 小さい頃に「良い子」で後に社会的事件を起こす人はたいてい孤独である。人と触れ合えない。人とコミュニケーションできない。
 困ったことがあっても「おまえ、俺、今困っているんだ」と本当のことが言える友達がいない。何かとんでもない事をしてしまったとする。例えば犯罪をおかした後で、「一緒に警察に行こう」という友達がいない。だから事件が大きくなる。 
 「良い子」はいつも実際の自分が現われてしまわないかと身構えている。そして嫌われはしないかと恐れている。実際の自分が現われれば嫌われるに違いないと思い込んでいる。その思いこみは防衛的性格が強固であれば強固であるほど強い。
 「良い子」は「こうすれば必ず嫌われる」と思い込んでいる。そんなことはないと友達が言っても信じない。また一般にはその「良い子」に向かって、「そんなことはない」と言う様な友達がいない。そこで「こうすれば必ず嫌われる」と一人で固く思い込んでいる。
 結果として人に対して極めて操作的になる。好かれるためにはこう言わなければならない。ここでこのように言っておかないと、まずいことになる。ここは黙っていれば相手は必ず自分に折れてくる。と言う様に色々と相手に対して操作的になる。自分がどのような態度を相手に取るかで相手の気持ちを操作しようとする。



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加藤諦三、加藤諦三研究室