人を育てる 第58回 [2003/12/23]

「良い子」が楽しく生きられない原因。

 「良い子」が楽しく生きられない原因には二つある。
 一つは「良い子」が憎しみに支配されているからである。「良い子」や「良い人」は極めてき真面目であるが、憎しみと恨みが秘められているから生きることが楽しくない。
 全てのことに批判されまいとして肩に力が入っているビジネスマンがいる。仕事熱心であるが憎しみの人である。そういうビジネスマンは自分の弱点を隠さなければならない。
 だから表面的には「良い人」でも一緒に居て息苦しい。このような人の仕事熱心は見ているだけで息が詰まる。こうなってしまうのは、その「良い人」が本質的に不満だからである。
 彼等は仕事をすることを楽しめない。そして仕事の成果が上がらないとひどく苦しむ。仕事のプロセスを楽しめない。燃え尽きる人はこのように仕事熱心なタイプである。
 燃え尽きる人は小さい頃から「良い子」で楽しい体験をしていない。少年時代、青年時代を通じて感動する体験が無い。その結果「良い子」は五感が未発達である。

 楽しく生きられない第二の原因はその人が素直に自分を出していないからである。「良い子」は自分を素直に出した体験がない。素直に自分を出せる子供に欲求不満な子はいない。しかし同時に「良い子」もいない。
 素直な種には素直な花がさく。素直な人は楽しい生活をする。素直になると心が楽になる。素直になると生きるのが楽しくなる。
 自分らしく生きるためには自分に素直になることである。「良い子」は素直でないから自分らしく生きたことがない。
 自信は楽しい体験から生まれてくる。優越から生まれてくるものではない。だから素直に自分を出している子は自分と他人を比較しない。楽しく生きている子は自信があるから自分と他人を比較しない。




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加藤諦三、加藤諦三研究室