加藤諦三の言葉 第190回 [2004/10/25]

 失敗した人からの方が学ぶことは多い
『どう生きるか』(p.85−p.86)
(大和書房)

 イソップ物語のこんな話
 「ライオンとロバとキツネがいっしょに猟に出かけた。ライオンにとれた獲物を分けるように命じられたロバは三
等分にしたが、怒ったライオンに食べられた。次に獲物を分けるように命じられたキツネは、少しだけ残して大部分
をライオンに与えた。それを見たライオンが誰におしえられたのだと聞くと、キツネは『殺されたロバにです』と答えた」
★   ★   ★
 私たちはよく「成功者に学べ」と言う。しかし、本当は私たちは不幸になった人から学ばなければいけないのである。
何でその人がそこまで不幸になったかということである。
 不幸になった人には、自然災害や自動車事故のようなことは除いて、多くの場合、不幸になる原因がある。もし、
キツネがロバの真似をしていれば食べられていた。キツネは不運なロバからきちんと学んでいる。
 キツネは不運なロバから「物の分け方」を学んだのである。学校の教科書から建て前の理屈を学んだのではない。
現実の世の中の動きから学んだのである。
 私の周りにも不幸になった人がいる。たとえば、自分より下のものが自分を追い越していくことを受け入れること
ができなかった人たちである。自分より後から会社に来た、その人が自分のポストを追い越して自分より上のポスト
に行く。それが耐えられない。
 そのときに自分の道を見つければいいのに、そのことを受け入れることができないでひねくれてしまう。そしてそ
の人をねたむ。そこから日常生活が崩れていく。そして不幸になって行く。



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