第二章 社会的適応性は世界最高であるが、情緒的適応性は世界最悪
これらの数字を見ると何か日本は最近急に変わったと思う人が居るかも知れないがそんなことはない。四分の一世紀前の数字を見ても傾向は同じである。
ここで今まで数字を参照してきた「世界青年意識調査」の1972年11月に実施された調査でも同じことが言える。日本の若者の学校生活と社会生活に対する不満の高さは世界の若者に比べて異常に高い。不満と、やや不満を合わせると45・4%になる。勿論世界最高である。2位のフランスでさえ29%である。日本は就学率が高いと自慢にする時がある。しかしインドの場合にはこの不満は5・7%である。
社会に対する不満になると外国との比較においてさらに高くなる。社会への不満と、やや不満を合わせると73・5%になる。2位のアメリカ合衆国でも35・7%にしかならない。最も低いブラジルでは12・3%である。家庭生活、学校生活、職場生活、友人生活、社会の5つの領域で調査している。社会と学校生活以外の領域においても不満は世界1である。
それでは日本の国の社会が、失業率において、インフレにおいて、治安において、世界最悪か、といえばけっしてそうではあるまい。むしろ逆であろう。
まとめていえることは、日本人の社会的適応性は世界最高であるが、情緒的適応性は世界最低ということではなかろうか。
いろいろと数字をあげて書いてきたが私が言いたいのは、もう私たちはそろそろ格好を付けて生きるのを止めようということである。