心理的健康について 第2回 [2000/11/09]

第1章 はじめに(2)

第一章 世界で最も、心理的に破綻してしまったのが日本の若者

 よく読者から手紙をもらう。自分はかくかくしかじか小さい頃から頑張ってきた。だが今になって不安で夜も眠れない、何か吐き気がする。頭痛もする。「何か自分は間違っていたのでしょうか」と聞いてくる。日本人は真面目で真剣に努力しているが報われない。日本人は諸外国の人に比べて燃え尽き易い。
 残念ながら世界で最も、心理的に破綻してしまったのが日本の若者であろう。今の職場にも居たくないし、今の所に住んでも居たくないし、家族と居てもつまらない。でもそこに居続ける。日本の若者は、世界で最も神経症的傾向の強い集団である。
 つまり努力が報われないけど、仕方なく努力を続けると言う燃え尽き症候群型若者が日本の若者である。それぞれの領域について諸外国の若者と比較してみよう。

「1」職場生活の心理的崩壊。

 職場生活での満足度はもちろん世界最低である 「註、日本の青年、世界青年意識調査「第四回」報告書、総務庁青少年対策本部、平成元年一月、37頁。これは世界11箇国の青年の意識調査である。」 日本は11.2%。アメリカは64.3%である。世界で最も働いていないと言うのではない。この数字は働いているけど満足がないと言うことだろう。
 「日本人はアメリカに比べて同じ職場で働き、忠誠を尽くす」と言うのは心理的な側面から言えばあたっていない。アメリカの若者の方がはるかにずっと今の職場で今後も働き続けたいと思っている。「ずっと今の職場で今後も続けたいか?」と言う質問について日本の若者は26.2%で世界最低である。アメリカは57.6%。「変わりたいと思うことはあるが、このまま続けることになろう」と言う無気力は世界でダントツの一位である。日本は25.3%。アメリカは7.4%。
 「一度も転職しない」は世界でダントツの一位で74.2%である。アメリカは22.8%。アメリカというとすぐに転職の国で人々は職場に満足していないと言うイメージをもつがそうではない。日本人の方は転職したいけど、実際には転職しないで、満足しないまま今の職場に居続ける。



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加藤諦三、加藤諦三研究室