人を育てる 第72回 [2004/05/13]

 「良い子」はいつも疲れている。

「良い子」が本当は母親と図書館に行きたくない。行っても楽しくない。
しかし母親に誉められたい。だからイヤでも「母親と一緒に図書館に行くのは楽しい」と言う。
 そして「良い子」は実際の自分が現われることを何時も恐れている。母親を嫌いと母親に知られては困る。
従っていつも緊張している。「良い子」は自分を隠すことにエネルギーを使っている。
 もっと完璧な「良い子」になれば、母親と一緒に図書館に行くのを「楽しいと意識する」。
完璧な「良い子」は、母親と一緒に図書館に行くのがイヤだと言う感情を自分の意識から排除する。
 これもまた莫大なエネルギーを消費することである。そこで疲れる。だから「良い子」はいつも疲れている。
もともとストレスに弱い「良い子」は生きて行くのにふつう以上にエネルギーを必要とする。だから「良い子」は疲れやすい。
 「良い子」がよく疲れて病気をするのは、この迎合からくるストレスのためである。




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加藤諦三、加藤諦三研究室